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個人開発に関するテックブログ

Design Sprint Night に参加した

こんなイベントがあって、同僚に誘われたので参加した。

Design Sprint Night! 〜 先駆者たちから聞くDesign Sprint の実際 - connpass

ちょうどこの日、渋谷駅内にある伊東屋って所でペンとノートを新調したので、新しい気分でノートテイキングした。毎回ここで質の良いペンとノートを仕入れるようにしている。

Design Sprint とは

さて実のところ、このDesign Sprint という言葉、このイベントに参加するまで知らなかった。どうやら Google Ventures の方々がサービス開発する上での手法をまとめたものだそうで、Google の至るプロジェクトにも導入され始めているそうだ。今までは割とリーン・スタートアップ(Lean Startup)って言葉が流行りつつあったけど、それをより早くユーザーフィードバックがもらえるような仕組みのようだ。

特徴的な点を以下に記す。

時間制限による創造性

プロジェクトにおいて、もっとも創造性が発揮されるのはプロジェクト期限ギリギリの時、というのはみなさんの共通認識のようだ。そこでこの時間制限による創造性をDesign Sprintには取りれられている。

具体的には、まずDesign Sprintを始める際に5日後にユーザーインタビューをする、というスケジュールを先に入れてしまうそうだ。5人をそれぞれ30分スケジュールを押さえておく。そうするとそこの期限を変えることはできないからそれに向けて全力でアイディアが絞られるようになる。

素早く作って素早く失敗する

量と質、どっちにこだわると最終的にいいものができるか。これを実験したグループがあったようで、どっちがよかったかというと、それは「量」だったそうだ。なぜかというととりあえずたくさん作ってそのたくさん作っていく過程で改善点がどんどん見つかり、それを改良していくことができたから、というのだそう。

Design Sprintもプロトタイプをとにかくたくさん作ってユーザーインタビューに時間を割き、それで改善を続けていこうというプロセスであった。

問題設定

Design Sprint において重要なのは、何の課題を解決するのか、ということだ。その何の課題かの選択には細心の注意で決定されていく必要がある。

問題設定としては以下のような基準がある。

  • 今ある問題
  • 正しい問題
  • 小さすぎず、大きすぎない問題
  • いいフォーカス

問題の種類としてはHEARTと呼ばれる5種類がある。

  • Happiness
  • Engagement
  • Adoption
  • Retention
  • Task-Success

これらのうちの何を解決するのかを明確にしよう。

特徴的な流れ (個への集中)

Design Sprint の特徴として、"個人で考える"ことに重きを置いているようだ。例えばブレストでみんなで考えてみんなで結論を出した時、それは最終的には無難なアイディアでみんなの意見をそれなりに反映した中途半端なものになって、結局誰もあまり満足のいかない結果になってしまったことはないだろうか。

それをDesign Sprint は解決していて、個人が徹底的に考え抜いたアイディアを最終的にみんなで個々のアイディアを評価し、最もいいものを決定していくプロセスになっている。

それはまず課題設定からそうで、課題設定で各個人が考えたものを出し合い、そこで決めた一つを次の課題解決に持っていく。その一つの課題に対する解決方法もそれぞれ個人が考え直して、それをまたみんなで一つで決める。

そうした徹底した個人の考えの中で最もいいものを採択する、という流れにすることがDesign Sprint の特徴だ。たしかにこっちのほうが自由に書けるし理想を追い求められる気がしていいと思った。

所感

サービスとして考えなきゃいけないのは決まっている。それは どのユーザーの何の問題を解決するサービスなのか を徹底して考えることだ。これは一人でもできる。

一人でもそれが思いついてそれが本当に市場のニーズにマッチしていたらうまくいく可能性はある。

ただそれをより確実にするために、みんなで最良のものを選び、そしてユーザーインタビューを通して確信を深めていく。そんな要素がDesign Sprint には含まれている。

Design Sprint を実施すれば一回で思いついたアイディアを短い期間で改良を繰り返す。うまく回せられれば一人の思いつきとは比べ物にならないほどユーザーのニーズを反映したサービスが出来上がることだろう。

そうなるにはやはり訓練が必要だと思う。それに関しては今後 Design Sprint めいたことをやっていくことで、また報告できたら、と思っている。