ども、@kimihomです。
皆さんの中で起業したい、もしくはすでに起業している、という方は多いかもしれない。その中で、あなたの目標はなんだろうか? Apple や Google のような世界的に知られる企業になりたいのか、日本中で使われるサービスを作りたいのか。なるほど、そうした考えも一理あるし、インターネットであればそれは不可能ではないのかもしれない。
「インターネットサービスなんだから、もっと大きく狙わなきゃダメでしょ。」
これは誰もが常識のように感じていて、そうじゃなきゃ起業する意味がないとまで言う人までいる。 果たして、本当にそれがすべて正しいのだろうか?
会社を大きくするということは、コントロールを失うこと
会社が大きくなれば、当然みんなが自分のことを知ってもらえる、ということになる。確かにジョブズや孫正義など尊敬されるような大企業の社長もいるにはいる。でもここで考え直してみて欲しいんだけど、世界にほとんどいないようなそんな人にあなたはなりたいのだろうか。それには相当な努力(あなたが思っている以上の相当の努力)がいることを覚悟しなければならない。彼らは大企業であるのに、自分がコントロールできる株を大量に持っている。また、自分の意見をすべて押し通せるような絶対的な権限を持っている。これが難しいということは、以前のクックパッドの経営陣の内紛問題を見れば明らかだ。大企業なのにそういう独裁的なことができる人になるしか、あのような偉大な人になることはできない。
そもそもの話なんだが、そこまで大きくしたところであなたは幸せになれるだろうか? たくさんの人に知られ、有名人になって、あなたは満足した、成功したと思ってそれでいいのか。あなたの事業が成功したら、あなたは幸せになれるのか。
これはきっとイコールではないと私は思う。
自分の人生を自分で決められる。自分のしたいようにできることこそ、幸せなんじゃあないだろうか。
会社をコントロールできることは、自分の人生をコントロールできるということ。
誰もが会社をコントールできる方法がある。それは、外部資本を受け入れずに、小さいままを受け入れるという経営の方針だ。多くても30人くらいの会社の規模にとどめておき、地域に密着した働き方をする。この状態で安定的な収入を得られるように身の回りから感謝されるような仕事をする。
こうすればあなたは本当の自由を獲得できる。就業規則も自分で理想的な仕組みを作ればいい。そこでいちいち文句を言ってくる部外者もいない。外部の資本を入れていないから、あなたは本当の自由を手にすることができる。その自由な時間であなたは旅に出たり趣味に使ったり、家族ともっとたくさん会ったり地域の社会貢献に時間を使うことができる。
もう一度問いたい。世界一を取る!といって家族や地域とのコミュニティも持たずして会社を大きくしていくことが、あなたの本当の幸せなのだろうか?それがあなたの人生のゴールなのだろうか?それは外部資本を持つ人から言われた見せかけの成功なんじゃないか?
ネットサービスにおける私の挑戦
私は、インターネットサービスでこのような経営ができるようになるよう、現在も取り組んでいる。私は会社と製品と自分の人生をコントロールできるような人生にしたいと望んでいる。何百、何千と社員を抱える企業を目指したいなんて思わない。たくさんの社員を抱えることが貢献になるとの意見もあるだろうけど、私は他のところで貢献する方法もあると思っている。大企業にはできない密接な顧客や地域との関係だ。
顧客を増やすこと・会社を大きくすることばかりに目をやるのではなく、目の前の顧客と実際に会って、彼らに愛されるプロダクトを作る。誰から言われるのでもなく、自分たちがプロダクトの方向性を決めて実装する。時には 顧客に対して No ということもあるが、それも私たちの信念の1つだ。
最近、そうしたスタートアップを見かけることもちょいちょい出てきた。そんなスタートアップたちと協力して「本当の事業の成功とは何か」、を 問い続けていきたいと思っている。こうした考えに興味を持った方は、ベンチャーファイナンス論より以下をお勧めする。
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